タイ実習33日目

今日も小動物の見学です。昨日と同じ先生なので合間の説明が丁寧です。

残念ながら今日は患畜の存在がかすむような飼い主さんはいません。心よりお詫びします。

1件目、包帯を替えたのみ。腫瘍の手術をしたんだそうです。調べてみたら悪性黒色腫でした。大ごとです。
2件目、舌の下にできものができたそうです。駄洒落じゃありません。抗炎症剤を処方しました。
3件目、肥満細胞腫。皮膚がんみたいなものです。あちこちに転移していて、体中に手術跡があるのが不憫でした。今日は傷口のチェック。進んでいるので手術だけでなく抗がん剤も始める予定らしい。
4件目、熱と食欲不振。今日初めての猫。フンと血液を顕微鏡で検査。結果、寄生虫。タイの獣医さんは猫に注射するときに「ふにゃーんにゃーにゃー」みたいな声を出して気をそらします。日本ではやってるのだろうか。
5件目、ハスキー。耳が荒れていた。再診。菌数のチェックをして改善しているのを確認していました。
6件目、ちょっと面白いのが来ました。今日のハイライトです。乾いた咳。11歳。プードル。ほかの病院で咳を8か月治療しているのに治らない。

診察室で咳を始めました。こほんこほん、とずっと言っています。ひそかに予想開始。咳の音から気管虚脱とシンプルに予想します。聴診器で心音を教えてもらいました。種類はわかりませんが、ザッザッという雑音が混じります。咳は気づいたら止まっていました。
気管虚脱をgoogle 翻訳で検索し構えます。が、咳が止まっている時間も長いから違いそうだということです。雑音から肺水腫や心臓病の可能性があるということでレントゲンを撮りに行った隙に、肺水腫の原因を検索すると、僧帽弁閉鎖不全症がヒットしました。これが一番ありそう。心雑音あるし。適当に予測するのはわくわくします。結果なんなんだろうって。獣医の仕事が診断だけだったら臨床意欲がもっとあったでしょうに。

レントゲン検査では肺はわずかに白くなっているということです。午後はエコーだそうです。肺水腫のわりにはのんびりしています。心臓は肥大しているようにも見えますが微妙だそうです。

7件目、シベリアンハスキー。股関節形成不全?股関節脱臼?よくわかりませんが、内科の領域なんでしょうか。先生が模型を持ってきて説明していました。タイ語なので、さっぱりなのが悲しいところです。国内でやれば飼い主さん向けのかみ砕いた説明も聞けるのはアドですね。

ここでお昼なので股関節形成不全の話は頭から追い出します。外科は苦手なので…。お昼は麺でした。黄色いちぢれ麺にタイのラーメンによくある具が一通り入っています。お弁当なのでビニールに入っているのが違和感ありましたが、とっても美味しい。

午後は心臓病疑いのエコーです。待ってました。エコー画像が表示されるのと一緒に波形も出てきます。不整脈ひどくありません?と思ったけどノーコメントでした。「左心房へ血液が逆流して…」という主旨のようです。僧帽弁閉鎖不全でした。

ただし、心肥大は正常のようで、咳が出るほどひどくもないらしいです。心臓病はあるにはあるが、咳が別の理由で起こったので早期に見つけられたラッキーな子だと言っていました。咳のほうは感染症らしいです。なんで治らなかったんだろう。抗生物質で咳を治して食事療法で心臓とはうまくやっていくみたいです。

一瞬真菌症の犬が入ってきたけどすぐ出てったので省略。重症化して脚を切ったらしい。次は猫。ほおの所がただれていて膿なのかなんなのか赤茶色の液体が垂れています。取り除いて生理食塩水で洗っていました。痛そう。傷口に塩をすりこむとはこのことです。きれいにすると頬に穴が開いていました…。原因は歯の根元が可能したみたいで…。だいぶショッキングな図でした。

最後、子猫。生後24日。ミルクを買えたらフンが出なくなったそうです。高校生くらいの男の子とお父さんっぽい人が連れてきました。フンしなくなって1日くらいで連れてきたそうです。飼い始めたところですごく心配してるんだろうな。胃薬をあげて終わりです。かわいかった。

実習終了。17時。

後はコンビニに行っていろいろ購入。夕ご飯は冷食とパンに目玉焼きを入れて作りました。初自炊。
肉と小麦粉がほしい。次の買い物はいつなんでしょう。コンビニのそばに屋外の店がありました。でもこれだけ飲食店が少ないと自炊しがいもありそうだな。まず生鮮食材を買いたいけれど。

今日はこれだけ。海に行きたいです。明日も今日の先生に当たりますように。ついでに早めに帰れますように。